こんにちは!
11月も中旬になり、2021年の終わりが見えてきましたね。
ハンズデザインは先月2件お引渡しがあり、大忙しの日々が続いていましたが、
今月に入り、少しゆとりを持って仕事に取り組めています。
天気が良く暖かい日が続いていますので、紅葉を見に出かけようかなー
なんて気持ちにゆとりが出てきました。
さてさて、たくさんの方にお越しいただいた世田谷代田のKさんの家、
来られなかった方のためにBLOG見学会開催いたします!
築25年、73平米、お二人暮らし、新たに中古マンションを購入してのフルリノベーションです。
既存の間取りは細かく部屋がわかれていて、窓から遠い玄関や廊下は真っ暗でした。
25年間一度も手を入れてなかったため、躊躇なくリノベーションができる状況だったのはとても良かったです。
8Fに位置するこのお部屋は、周りに高い建物もなく眺望がとても抜けています。
バルコニーがある方角が南、室外機置き場がある方角が東です。
どの窓からもたくさんの光が入り、誰からも見られる心配がない立地です。
もとの間取りはその良さを活かしきれていなく、もったいない!
というのが第一印象でした。
新しい間取りは、どこにいても光を感じられ、風も人も回遊できる間取りをご提案させていただきました。
Kさんからのご要望は、お二人のためのリモートワークスペースの確保、
趣味のお洋服と靴がきちんと整えられる場所をつくりたいということでした。
さて説明はこのくらいにして、早速完成したお部屋をご紹介します!
玄関を開けて最初に目にする光景はとても解放的です。
2人で一緒に出かけることが多いので、並んで靴が履けるように一番広いところで1.9メートルある
ゆとりのある玄関です。
靴箱は幅2mあり、靴やブーツ、傘などがたくさん入る予定です。
ハンズデザインではいまままで木の素材をそのまま使うことが多かったのですが、Kさんの家ではモダンで落ち着きのある雰囲気を目指し、グレーに塗装して木目が浮き出るようなデザインを採用しました。
靴箱の取手は塗らずにアクセントとしました。
玄関タイルは細かい大理石でできた、平田タイルさんのマーブルモザイク。
フローリングは表面の2mmがチーク無垢材の挽き板フローリングです。
挽き板フローリングを使う理由はいくつかあります。
①見た目が均一で綺麗
挽き板フローリングは綺麗な木目を選んで商品にしているので、均一な仕上がりになります。
無垢材は比較するともっと色々な木目があります。それが味なんですけどね。
②耐久性もあまり変わらない
無垢材の最大のメリットである、傷などへの耐久性も2mm厚無垢材の部分があれば
よっぽど重いものを落とさない限り、削ったり修復ができると考えています。
また床暖房を敷設する時は、床暖対応の無垢材よりもさらに安定していると思います。
③価格的なメリット
チークの場合は無垢材の中でも高価な材料なので、全て無垢材で行うと結構な金額になってしまいます。
とても安いわけではないのですが、コスト比較の選択肢として見ておいたほうがいいです。
玄関入った正面、クローゼットへの入口です。
色がついている壁は左官壁のシリカライム 。
大きな分類では珪藻土や漆喰などと一緒で、職人さんがコテで塗る左官壁になります。
違いとしては、原材料が音羽晶石と天然水硬性石灰を主成分としている無機素材でつくられていることです。
無機材料なのでカビることはなく、消臭効果や調湿効果も期待できます。
また他の左官壁よりも色幅がたくさんあり、調色して好きな色もつくれるので
デザイン的提案がしやすくご提案する機会が増えています。
濃い色もつくれるため、空間を引き締めるアクセントもつけやすいですね。
扉を開けると、クローゼットと書斎があります。
クローゼットはパイプも棚も設置できる可動金物を使っているので
自由にアレンジできて使いやすいと思いますよ!
幅95cmのスペースが6箇所、お洋服に囲まれて一覧できるので
お洋服好きとしては楽しい場所だと思います。
書斎は1.5畳ほどのミニマムなスペースですが、解放的な景色に助けられ、閉塞感はありません。
そして人気不動のアーロンチェア、いい椅子を買いましたね!
この書斎は2つの引き戸を閉じれば、リモート会議に対応できるように考えています。
キッチン側からの眺めはこんな感じ。
ちなみに奥様のリモートワークスペースはダイニングの一角です。
扉を閉めれば、かなりおこもり感があります。
Kさんの家の素晴らしい場所は、やっぱり見晴らしのいいキッチンです。
大きな窓があり、キッチン立つだけて気分が上がります。
ここからみる新宿の夜景も工事中に楽しませてもらいました。
アイランド側がガスコンロになったのは、この眺望を塞ぎたくなかったらです。
シンク側は幅約4mほどある巨大なキッチンです。
アイランド側のデザインは2種類の大谷石を貼り分けています。
壁のタイルはブルーのシンプルなタイルを選ばれました。
高さ方向に収納はつくらず、窓から下の高さで電子レンジなど全て収納できるようにしたので
スッキリとしたキッチンになりました。見た目以上にすごい収納量です。
天井羽目板はサーモアスペンという木材です。
一つ一つの金物にもこだわりました。
真鍮の取手は、使っていくうちに酸化して木と相性のいい色合いに変化します
天板は厚み4mm全てがステンレスでつくられたものです。
バイブレーション仕上げはステンレスの傷を目立たなくしてくれます。
最近の定番、洗剤ポケットのオーダー水切りかご。
キッチンの横には引き戸と通路を隔てて、寝室と洗面、ユニットバスがあります。
テレビ上のブラケット照明、柔らかい光で壁をほんのり照らしてくれます。
はじめてご提案したのですが、なかなか良かったです。
オーデリック(ODELIC)というメーカーのブラケットライトです。
寝室の広さをできるだけ確保したかったので、引き違わない引き戸をつくりました。
レールは一本、一番右は季節家電などほとんど開閉しない想定で
左はオープンで使用、洗面の横なのでパジャマやその着た洋服を干しておく場所として使います。
寝室横の洗面所とお風呂、突き当たりはトイレの引き戸です。
この流れの動線、個人的にとても好きで良くご提案します。
使い勝手いいと思いますよー。
身支度が重なるので蛇口は2つ、お掃除が大変なので洗面器は1つでワイドタイプをご希望されました。
右にはご主人専用のソープディスペンサーがついていたり、左には化粧用のホテルミラー。
カウンタートップは人造大理石となかなか機能的な洗面所になりました。
二人並んで顔を洗うほどの広さはないかもしれないですが
片方が使っていても、歯ブラシはできます。
東向きの寝室から朝日が入ってくるので、暗くなりがちな洗面所にも光が差し込みます。
最後にトイレです。
写真ではここが一番わかりやすいと思いますが、Kさんの家は全ての壁の色が淡いグレーで塗装してあり
空間に包まれるととても落ち着きのある空間になっています。
トイレのアクセントにもシリカライムの左官壁。
トイレの入り口が引戸のため、ペーパーホルダーを造作家具に設置しました。
足早ではありますが、ぐるっーと一周ご紹介してきました!いかがでしたでしょうか。
Kさんのご要望もあり、色合いにグレーをたくさん使い落ち着いた雰囲気にこだわりました。
木の扉をグレーに塗ったり、はじめてチャレンジすることも多かったですが
とてもいい住まいになったと胸をなでおろしています。
新しいチャレンジの機会をいただき、ありがとうございました。
最後にバルコニーからの眺望を動画でお楽しみください!
お引き渡しの日にようやく富士山と出会えました 笑
今年最後のリアル見学会は12月中旬ごろ(確定ではありませんが12/11,12)予定しております。
人間の視覚というのはすごいもので、写真や動画でどんなに説明しようとしても
やはり見て体験していただくのが一番わかりやすいものです。
参加できなかった方は、2021年最後の見学会でお待ちしております!