マンションのリフォーム・リノベーション、新築戸建はハンズデザイン一級建築士事務所|千葉県 船橋市 東京

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Iさんの家のマンションリノベ・千葉県浦安市 配管・配線編

Iさんの家のマンションリノベ、現場はどんどん進んでいるのにブログが追いついていません…が、慌てずに書いていこうと思いまーす。
解体、墨出しと…なかなか渋いタイトルと写真が続きますが、今回も渋く行きます。

解体して、墨出しが終了。墨出しは位置を確定させる工程ですので、位置を移動するキッチンや洗面、エアコン、コンセント、スイッチ、リモコン、換気扇などの位置も決まります。それら設備のための、ダクト、電源配線、給水管、給湯管、ガス管、排水管、エアコン管、リモコン配線、電話配線、テレビ配線などはあまり見えない方がいいので、壁や天井、床の中に隠れるように考えます。そのため、壁や床、天井を作る前に施工が始まります。

住まいでも、図書館でも、駅でも、カフェでも、建築をつくるときにもっとも基本的で、難解で、支配的なものがこれらの設備的な部分です。だいたい隠れたところにある、でも大切な生活の根本を支えている大事なところです。

水は、高いところから低いところに動きますし、配管は太さが決まっています。技術的、物理的に、住まいのカタチに制約を与えるところでもあります。

マンションの場合、まず、トイレや浴室など大量の水をどうやって流すか…そこが大きな制約になります。逆に、それさえ解決できればレイアウトには様々な可能性があります。バスルームを窓際に移動したり、リビングのど真ん中に持っていくこともできます。もう一つ、換気扇で吸い込んだ空気をどこから外に出すか、というのも制約になります。

 
ピンクがお湯、ブルーが水、グレーが排水、オレンジの中にグレーの電源ケーブル。排水に勾配を付けているのがわかりますね。

Iさんの家は、元々はコンクリートの床の上に直に遮音フローリングを貼っているタイプの作り方でした。写真はキッチンのシンク部分の配管の様子です。無垢のフローリングにしたいこと、キッチンのレイアウトをアイランドにしたいこと、両方を実現するため乾式二重床にしているので、全て床の下に入ります。乾式二重床はフローリングの下に空間を作り、その部分に様々な配管・配線を行い、遮音もまかなう方法です。できれば全部この方法でやりたいです。その理由はまたいつか…。

とにかくマンションリノベーションでは、水と空気の流れる空間と出ていく場所、この2つが大きな制約です。

 
キッチンのレンジフードで吸われた空気の出ていくところ。

リノベーションの場合、この配管・配線も隠れていて壊してから実物を目視するまでどうなっているか本当のところはわかりません。実際、施工方法はマンションによって様々です。現場で職人さんと相談しながら最良の方法を探ります。お施主様のIさんにも状況をご説明しながら、一緒に考えて頂きました。ありがとうございました!

水、お湯、電気、ガス、などのインフラがしっかり整ったら、いよいよカタチをつくるステップです!お楽しみに!

 

Iさんの家のマンションリノベ・千葉県浦安市 墨出編

マンションリノベーションではまず解体。

その次に、すかさず「墨出」という僕がもっとも重視している大好きな作業があります。

スケルトンになった床の上に線を引いていき、これまでお施主さんと一緒に練りに練った住まいの思惑を現場に写し出す作業です。

ものづくりではやってみないとわからない…ということがあるものです。既存の空間を壊して作り直すリフォーム・リノベーションではそれが当たり前です。
壊してみないとわからないことが多いので、元の間取りからまったく違う空間へと変化させるときには様々なことが起こります。
さらに、建築は机上ではミリ単位で設計しますが、実際の現場はセンチ単位でずれています。
「墨出」のときには精神集中して、床の上に描かれていく線から空間を創造して、思惑とずれている線を臨機応変に変更してもらっています。
このダイナミックな感覚がこの仕事の醍醐味のひとつだと思っています。冷や汗をかくこともありますが…。

Iさんの家ではビッタシ思惑通りでした。最初の訪問時に元の間取りを自分で採寸し、裸になった状態を推測して設計した思惑通りになる、これはこれで快感!と同時に、ほっ…とひと安心です。
図面でわかりにくいところを大工さんと現場監督さんにお伝えしてこの日は終了です。

お疲れ様でした。

Iさんの家のマンションリノベ・千葉県浦安市 解体編

千葉県浦安市のマンション・リノベーションの既存解体工事が終わりました。

解体後の写真です。
天井のコンクリートは期待通りきれいな状態でした。コンクリートスラブに直接塗装して仕上げになります。最上階なので梁が斜めになっているのが、アクセントになっていていい感じです。工事の都合上、壊していない壁もあります。

 

下の間取り図が元々の間取り図からスケルトン状態への変化のイメージです。

1998年に建築されたマンションです。お施主様のIさんが築15年の中古を購入され、リノベーションをしてからお引越をする計画です。

窓、玄関、PS、バルコニーなどはもちろん壊せません。つまり、リノベーションする前提で中古マンションを探すなら、これらの壊せない部分が重要になります。この点についてはいつかまたご説明します。

 

明日は墨出しです。大工さんと現場監督が紙の上の図面の線を床の上に写す作業です。私はこの作業を見ているのが好きです。楽しみだな〜。

 

Yさんの家のマンションリノベ・千葉県鴨川市 工事中。

こんにちは。星名岳志です。

ご報告が遅れておりましたが、ただいまリノベ中!の千葉県鴨川市のリノベレポートです。

毎日、すごい早さで過ぎ去っていきますね。

このリノベーションもあっという間に3週目に入り、もうすぐ終わってしまうのです。

これがもともとの室内です。ほとんど使っていなかったそうです。

今回のリノベーションのきっかけになったリゾート用のミニキッチン。リゾートマンションだからミニキッチンでいいや…的な、なんとも中途半端な代物です。リゾートだからこそ料理を楽しみたい!美味しいものが食べたい!と僕なんかは思ってしまいます。すぐ近くに美味しい魚介があるのですから。

不要なものは撤去して…さあ、はじまりはじまり。

天井のペンキ塗りをお施主様にやって頂きました。奥様の代わりにのお父さんも参加です。もうすぐ4人家族になるので節約、の意味もありますが、自分の手を使って住まいづくりに参加することで、リノベーション後の住まいを自分の手で育てていく感覚を残してくれるかな、と…期待しています。

大工さん、設備屋さん、電気屋さん、現場監督さん。まずはみんなで図面と現場を見比べながらイメージと施工方法をすりあわせます。ここがとても大事です。
今回は規模は大きくはなかったのですが距離的に遠いこともあり、鴨川の地元の工務店さんに工事をお願いしました。私たちにとっては初めましての方々でしたがとってもいい職方さんたちで安心しました。私たちは毎週火曜日に現場の打合せと確認に行くことにしました。


2週目。新しく作る壁の下地と設備配管工事が進んでいました。
天井に部屋の真ん中までニョキっと伸びてきたのは、キッチンの換気扇のダクトです。部屋の真ん中にキッチンが来るということですね。どうなるかな〜楽しみです。


3週目。レンジフードが吊るされました。シンプルでいい感じです。壁もプラスターボードが貼られほぼ完了。床のフローリングも養生で見えませんが終わっています。大工さんは細かな取り合いにかかっていました。奥の壁に木下地が見えますが、ここは違う素材で仕上げるのですがこれも楽しみです。

来週。今度はお施主様が壁と床の塗装をするのでお手伝いに行ってきます。

お楽しみに!

子ども基地と桜フローリングと左官壁

 

Kさんご家族は私たちの家に見学に来てくださったときが始まりでした。とても元気のいい男の子と女の子とご夫婦、猫のコウちゃんの4+1匹のご家族です。お住まいは西船橋駅から徒歩圏内の築8年のマンションで、とてもきれいに使われていました。猫のコウちゃんが若い頃に壁紙につけた傷と和室の畳の傷みぐらいでした。

リノベーション前の写真↓

Kさんのご相談はこの年から小学校にあがった息子さんの部屋が欲しいとのことでした。私たちと出会う前にリフォーム会社からそのような提案を受けていらっしゃいましたが、最終的に子ども部屋を新たにつくることにはなりませんでした。

Kさんのお住まいはまだきれいで広さも十分にあり、抜本的なリノベーションをする必要はありません。子供部屋になりそうな個室も2室あります。しかし、それとは違う理由でリノベーションが必要でした。そこで、現在どんな生活をしているのかをみんなで再確認し、どこに問題点があるのか、今後、5年後、どんな暮らし方をしたいかを話し合いました。

そんな話し合いの中からイメージしご提案させていただいたのが、和室と洋室の間の収納スペースをオープンな通り抜けのワークスペースにリノベーションする計画です。


「子ども基地」

小学生になり学校生活が始まるとランドセル、教科書、工作道具、楽器、衣装などなど、物が増えます。Kさんご夫婦がお子さんのために必要だと考えていたのは子どものプライバシーではなく、自分で整理整頓する、学校や塾の宿題をする、静かに本を読む、そんな子どもの成長のために必要な場所でした。子どもだけの場所をあてがうのではなく、家族の場所の隣に自分で管理する場所をつくることになりました。ワークスペースは当面の間、子どものための基地になります。


「通り抜ける、ぐるぐる廻る」

開け放しにできる引戸から隣の洋室に通り抜けることができます。これで生活動線に新しい選択肢が生まれました。この引戸によりワークスペースは、家族の場所の隣にあるだけでなく、洋室の隣の予備スペースにもなっています。将来、どちらに強く属するかは住まい方次第ですが、例えば主寝室の隣にある書斎にもなります。


「フレキシブルな収納」

壁に棚柱を埋め込み全て可動の棚にしています。棚柱のブラケットは、木製やガラスの棚板、ハンガーパイプなどを容易に組み合わせることができます。敢えてラフな針葉樹構造用合板を使い「使いながらつくりかえる」イメージを強くしました。針葉樹構造用合板はラフでリーズナブルな材料ですが、積層された断面のストライプラインがいいですね。

 

「場所から場所に」

リノベーションの後にKさんの家にご訪問させていただいて印象的だったのが、ご家族の居場所の動き方です。キッチン、ダイニング、リビング、ワークスペース、寝室と場所から場所へ自由に一体的に移動し使っていることでした。廊下を経由していた以前の間取りでは考えられないのびやかさです。

 

「本物の素材」

中霧島シラス左官 http://www.takachiho-shirasu.co.jp/

玉紙 http://www.tamagami.jp/tama%20top/page.html

そして桜無垢フローリング。

空気が変わりました…といっても伝わらないのが残念です。

 

「アクセントにセルフビルド」

Kさんに選んでいただいた輸入Wall Paper

WALPA http://walpa.jp/

Kさんのゴールデンウィークのセルフビルド その1

マグネットペイント http://www.nsmrp.com/

チョークボードペイント http://www.greenelephantco.com/

Kさんのゴールデンウィークのセルフビルド その2

名古屋モザイク シエルグラス+リコモザイク

http://www.nagoya-mosaic.co.jp/index.html

ここがムズカシイ。

Kさんのゴールデンウィークのセルフビルド その3

プラネット ハードクリアオイル http://www.planetjapan.co.jp/natural/planetcolor/clear.html


「少しずつ、またいつか」

無垢フローリングの心地よさを実感されたKさん。「リビングはいつやろうかな~」とおっしゃっていました。

最初に将来に向けてのリノベーション計画も話し合ったのでタイミングを合わせながら行っていければと思います。

末長いおつきあいをよろしくお願いします。