昨年末(2016年)完成したOさんの家をご紹介します。
恒例のブログ見学会です!
今までの経緯はこちらをご覧ください。
https://www.hands-a-design.jp/wp21/blog/3821.html
https://www.hands-a-design.jp/wp21/event/3871.html
間取りのおさらいです。
まず、元の間取りを見てみます。小さなスペースがたくさんあってパズルのようです。洗面脱衣室や玄関、廊下が暗く環境が悪いことが間取り図からもわかります。
次に新しい間取りです。のびやかに繋がったワンルームの中に家具を配置して、場所に応じて柔軟に使うイメージです。
玄関正面はガラスの袖壁とタモのガラス引戸。
透明なガラスは遮るものがなく、光も空間も取り込んでその先まで広がっていきます。
左の強化和紙でつくられた太鼓張り引戸は隣のWICへと続きます。
太鼓張りという張り方は、障子の桟(さん)を両側から包んでしまう方法。
桟に埃がたまる心配がいらず、モダンな印象になります。
WIC側から差し込む光が和紙の美しさを際立たせます。
土間タイルは、細長いタイルでアクセントを入れたデザイン張りで、名古屋モザイクさんのタイルを採用。
このセットがあれば宅配便の方を待たせなくて大丈夫。
ウォールナットの耳付き無垢板のベンチ。
ときどき使うだけにはもったいない。
本棚と押入れがあるシンプルな主寝室。
この障子の先には他人が通る外部廊下です。廊下の幅くらいのスペースですが、窓からの冷気・人の気配を緩和してくれます。
光がほのかにあたるととても美しいです。
夜は障子の先の照明をつけて、光る壁として考えるのも雰囲気が変わっていいですね。
目立たないようにこっそりとフロアコンセント。
キッチンの方へ進みます。
奥に見える窓は浴室の明かりとり。ユニッットバスでも室内側に窓が付けられるんです。
オーダーメイドのキッチンと食器棚。
キッチンの素材は、日本産のくるみ。部分的に耐水性に優れた白のメラミン材を使用。
くるみは木目が優しく、少しブラウン寄りな色合いが、個人的にはとても好きな樹種です。
OさんはIHクッキングヒーターをご希望されました。
日本製の中でデザインが一番シンプルでブラックフェイスがかっこいい!三菱電機製品。
ガラストップの上は操作ボタンによる凹凸もなく、フラットなところが作業台としても使えるので、
キッチンを広く使えます。
お馴染みスウェーデン生まれのasko食洗機。対面を食器棚引出しにして、片付ける作業をゼロ動線に。
食洗機はお料理をするときの大切な相棒です。
ゴミを減らしたい方・生ゴミの臭いにお困りの方!
シンクで処理した野菜のゴミや食べ残しなどをそのまま排水口に捨てられる『シンクピア』という商品がオススメ。
見た目は普通の排水口ですが。
排水目皿を取ると、こんな感じ。
排水口の真下にこのくらいの大きさの処理機があり、排水に繋がっています。
この中に住むのは『バイオ』くん。
生ゴミを食べて、『水』と『炭酸ガス』に分解してくれる優れものです。
最初はちょっと信じられなかったのですが、
もともと業務用で使われていたものを家庭用に改良したもの。
以前採用したTさんいわく、『生きものを飼っている感覚がちょっとあります、生ゴミを与えないと死んでしますので』
使用感は好評です。
ディスポーザーはマンション全体の設備になりますが、
シンクピアは1つの住戸で単独につけられるため新規導入がしやすいところがいいです。
ご興味のある方は下記URLへどうぞ。
http://sinkpia-j.co.jp
キッチンの腰壁ディテール。
すっきりとした印象にするために、実はこういうところが一番気を使うんです。
食器棚は、打合せを重ねるうちにショーケースのような見せる収納になりました。
どこにしまったか一目瞭然。
根菜類をかごに入れて、この上に置きます。
3つの掃き出し窓があるリビングは明るく、この家で一番気持ちがいい場所です。
間接照明のある壁だけ、土色のシラス壁でアクセントを。
床材はシベリアンウォールナット。シベリア産のくるみです。
リビングから主寝室まで、全てが見渡せる気持ち良さ。
扉の中には古新聞入れとゴミ箱が入る予定。
上がオープンなので扉を開けなくても、古新聞とゴミが捨てられます。
ものを床置きにしないで、すっきりシンプルに暮らしたいOさんならではのオーダー家具です。
くるみの家具には黒い取手がよく似合います。
広い部屋の中で、いろんな場所にダイニングテーブルを持っていけるように。
脚に車輪付きのダイニングテーブルをオーダーメイドしました。
片手で軽がるスイスイ動きます。スットパー付きなので、停止使用も可能。
Oさんからの大切な要望。
すっきりと掃除が楽な家にしたい。
トイレも床置きだと長い年月の中で埃がたまっていくので、宙に浮いたものを選びました。
トイレの手洗い水栓は手をかざすだけの自動水栓で周りが汚れにくい。
これもOさんの強い希望。徹底的にこだわりました。
フローリングと壁の間にある『巾木』と言われる部分。
出っ張ると埃だまりになるので、できる限り下の写真にある『入り巾木』(出っ張らない巾木)を使いました。
部屋の雰囲気を変えたい時、植物を置くだけで気分も変わります。
大きめのフラワーベースは、枝物をドサッと入れるだけで、一気にオシャレ感が増すアイテムです。
この植物は『アケビ』です。
先日、お引渡しして5か月目にご訪問させていただく機会がありました。
驚いたことに、まだアケビがピンピンしていました。
植物もOさんの家が気持ちいいのかもしれませんね。
少し落ち着いた頃に、是非また撮影に伺わせてください!