私たちの家のスケルトン解体工事が無事完了しました。「壊す」というのは見ているとやはり少し胸が痛いです…。
「使えるものは大切に使う」という当たり前のことに対する罪悪感を感じるのです。
そしていつもこんな風に考えています。
「できるだけ長く愛され大切に使い続けてもらえるモノをつくろう」
そう心に刻み込んでいます。
「造る」というのは何となく「良いこと」、「壊す」というのは見るからに「悪いこと」、そんな風に考えてしまいがちですね。でも、「何となく造る」からこそ、「もったいない廃棄」が起こるのだと思うのです。
リノベーションは長く使えるところは残します。そして中に使う素材も時が経つほどに愛着の深まるものを選んでいます。そして何より大事なのは、住み手と造り手が向かい合ってきちんと暮らしを見つめて考えること。それが住まいをいつまでも大切に丁寧に暮らすことの基礎になるのではないかと考えています。
それではマンションの解体工事、コマ送り写真でその雰囲気を感じてください!
解体工事前の嵐の静けさです。
近隣のお宅には事前にご挨拶に伺い、工事の騒音をご理解いただくお願いをしております。
写真の手前側に解体された建材が山になり始めました。
良く見ると分別されているのがわかりますね。
最近は解体ででる廃棄物の処理は厳しく管理されています。
今回はアスベスト含有材は使われていませんでした。
壁と設備が全て取れたところで廃棄物を搬出しながら現場を片付けていきます。
大きなトラックに袋詰めされた廃棄物が要領よく積み込まれていきます。
現場は3階ですが、エレベーターが遠いため階段で手運び…。
大変そうでした~お疲れ様です!
一日目にでた廃棄物はその日のうちに全て運び出され、二日目は天井と床の解体でした。
やっかいだったのが床のワタワタ。ボンドでべったりくっついていました。
道具を使って丁寧に剥してくれた職人さん、本当にありがとうございました。
そしてこれが「私たちの家」のスケルトン現場です。マンションの造られ方も時代や設計によって様々です。今回は外壁面に型枠を兼ねた合板と一緒に断熱材がコンクリートに打ち込まれてるので残すことにしたため、外壁廻りはコンクリートが露出していません。
工事にかかったのは2.5日でした。
大きな騒音も発生し、同じマンションにお住まいの方々には多大なご迷惑をお掛けしました。
ご理解とご協力に心から感謝を申し上げます。
スケルトン現場。
荒れ果てた…雰囲気ですが、人は、大なり小なり、こんな箱の中に様々な工夫によって「生活する場所」をつくって生きているのです。
さあ、「私たちの家」をつくるぞ。
星名 岳志